ハイチ料理
カリビアンに浮かぶイスパニョーラ島をドミニカ共和国と分け合うハイチ。世界で最初の黒人による共和国として、1804年にフランスから独立しました。
伝統的なハイチの料理は、西アフリカとフランスの文化がミックスしたクレオール。国土には肥沃な土地が少なく、決して豊かな国ではありませんが、フランスの影響もあって、料理の味はカリブの中ではトップレベルともいわれます。
とうもろこしやキャッサバ、プランテーン(調理用バナナ)、そして米を主食に、グリロ(Grillot)というマリネした豚肉を揚げた料理や、巻貝を焼いたランビ(Lambi)、鶏の手羽先と黒豆の煮込みがポピュラーです。グリロには、ソース・ティ・マリスというレモンやすっぱいオレンジ、とうがらし、塩、スパイスで作った非常に辛いソースを付け合せます。
ところで、東京の喫茶店チェーン「カフェ・ハイチ」には、ハイチ風ドライカレーというメニューがあり、人気があるのですが、実際のハイチには、カレーはまったくといっていいほど見かけないそうです(ただし、同じカリブのフランス海外県であるマルティニークやグァドループでは、コロンボというヨーロッパ風のカレーがよく食べられています)。
また、ハイチの飲み物といえばコーヒーとラム酒。ただし輸出用がほとんどで、国内ではあまり消費されていないようです。