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バハマ料理
バハマは、西インド諸島のバハマ諸島にある英語圏(ハイチからの移民者の間ではクレオール語が使われている)の独立国です。1973年にイギリスから独立し、イギリス連邦に加盟しました。バハマ諸島は約700の島々と2,400の岩礁からなるほぼサンゴ礁の群島であり、うち30の島々に人が住んでいます。首都はニュー・プロビデンス島のナッソーです。
先住民のアラワク族が定住していた土地に、1492年10月12日、スペイン人クリストファー・コロンブスが到達しました。このとき上陸した島がサン・サルバドル島(サマナ島と言う島だと言う説もある)と名づけられ、これがコロンブスによる新大陸の発見とされています。人種構成は、アフリカ系黒人が 85%を占めます。
バハマの料理は全体的に、他の西インド諸島と比べて地元の食材をスパイシーに仕上げる傾向が強く、フィッシュ・アンド・グリッツ(Fish n’ Grits)のように南アメリカの影響も見受けられます。
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フィッシュ・アンド・グリッツ |
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コンクのフリッター |
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食事はシーフードが中心。コンク(Conch)と呼ばれる巻貝は縁が桃色の白くてしっかりした身が特徴で、媚薬効果があるとも言われており、様々な調理法で食される人気食材です。生のコンクにライムを搾ってスパイスで味付けしたり、揚げたり(cracked conchと呼ばれる)、蒸したり、またスープ、サラダ、シチュー、チャウダー、フリッターの具材として使われます。
中でも、コンク売りにscorch(生のコンクを海水で洗ってライムを搾り、バードペッパー(bird pepper)と呼ばれる唐辛子をすりこむ)してもらったコンクをほおばりながらソーダやビールで流し込むのが、バハマ流のコンクの食べ方といえそう。
また、とげだらけで爪のないロックロブスター(rock lobster)やオカガニ(land crab)も好まれています。オカガニは、夕暮れ時には道路を横断する姿が見られるほど身近な存在です。
新鮮な魚も主要な食材です。ゆでた魚に粗挽きの穀物を添えたフィッシュ・アンド・グリッツはブランチで人気のメニュー。魚とセロリ・玉ねぎ・トマト・各種スパイスを煮込んだもの(Stew Fish)、ハタ・バラフエダイ・ロックロブスター・オカガニをアンチョビソースで味付けした料理もバハマの郷土料理です。
多くの料理はキマメと米(pea n’ riceは西インド諸島で広く供されています)がトマト・玉ねぎ・各種スパイスと共に供されます。
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団子入り豆スープ |
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ジョニーケイク |
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バハマのスープには、豆類が多用されます。団子入り豆スープ(Pea Soup with Dumplings)やコーンビーフ・ハム・干しエンドウのスープなど様々ですが、ソース(Souseと綴る)と呼ばれるスープはバハマ及び西インド諸島特有で、水・玉ねぎ・ライムの絞り汁・セロリ・胡椒・肉のみから作られます。肉は鶏肉・羊の舌・牛のテール・豚足などが使われます。 その他、ココナッツを多用するのもバハマの特徴で、デザートの多くにココナッツが使われています。
肉を使った料理としては、鶏肉の団子添え(Chicken and Dough)、マトンのカレー煮などがあります。 これらの料理には、ジョニーケイク(Johnnycake)と呼ばれるコーンミールで作ったほんのり甘いパンが一緒に供されることもあります。
パイナップル・マンゴー・ブレッドフルーツ・パパイヤなど新鮮な果物にも恵まれています。グァバ・ダフ(Guava Duff)はグアバのパルプを使ったデザートで、バター・粉砂糖・バニラ・ラムで作った固めのソースと一緒に供されるバハマ名物です。 |
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グァバ・ダフ |
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カリクビール |
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バハマ名産のアルコール飲料としては、ナッソー・ロイヤル(単品あるいはコーヒーに加えて供される)というリキュールやカリク(Kalik)・ブランドのビールが知られています。また、ココナッツジュースに甘い牛乳とジンを加えたアルコール飲料も飲まれています。
ラムパンチのほか、バハマ・ママ(Bahama Mama ; Vat 19+シトラスジュース+苦味酒+ナツメグ+クレームドカシス+グレナディン)と、グーンベイスマッシュ(Goombay Smash ; ココナッツラム+パイナップルジュース+レモンジュース+トリプルセック+Vat 19+糖蜜)、イエローバード(Yellow Bird ; クレームドバナナリキュール+Vat 19+オレンジジュース+パイナップルジュース+アプリコットブランデー+ガリアノ)は、トロピカルカクテルの三大巨頭です。
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